こんな本読んだことありますか? 『緩和ケア医 がんと生きる40の言葉』(大橋洋平著、双葉社)
2021年11月26日
NHK総合テレビの9時のニュースを見ていたら大橋洋平さんの書いた本書の紹介がありました。気になったのですぐに注文。そしてすぐに読みました。内容は本の表題通りです。緩和ケア医でありながら、自らも希少がんにかかって手術、入院、治療の経験(現在も治療中)をもつ著者の40の言葉・メッセージが紹介されています。
がんには誰でもかかる可能性があります。生きているものの宿命のようなものです。寿命が延びればそれだけがんにかかる可能性が増します。私の家族や親戚、友人にもがんにかかった人がかなりいます。がんで亡くなった人もいます(私の妹もそうです)。がんは他人事ではなく、いつかそのうち自分もがん宣告をうけるだろうという妙な(確かな)予感みたいなものが頭の隅にあります。胃なのか、大腸なのか、前立腺なのか、肺なのか・・・。いずれどこかががん化する。
人間だけでなく動物もがんになります。今飼っている金魚の先代の金魚は長生きをして、初めにいた10匹のうち 5,6匹が17、8年という長い間生きてくれました。しかし彼らも、最後はお腹が膨れたり(多分内臓のがん?)皮膚にこぶのような突起物ができたり(多分皮膚がん?か表面組織のがん?)して死にました。長生きするといずれがんになるということを彼らを見ていて学びました。
そんなわけで、大橋さんの言葉は、ひとつひとつが身にしみます。専門医であるので医学的な説明や意見もとても参考になります。もうがん患者になった気分で、まるで予習をするような感じ本書を読みました。
- もっと気い楽に
- もっと自由に
- もっとしぶとく
どの章のどの言葉も心に残ります。果たしてがんの宣告を受けた時に、この大橋医師のように明るく振る舞えるかどうか、自信はありません。多分この本を読み返して、落胆ばかりしないで、不安の中にも勇気と希望を持とうと努力すると思います。そうありたいと強く思います。元気な時も病気の時も、そばに置いておきたい本です。