わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

こんな本読んだことありますか?  『クスリに殺されない 47 の心得』(近藤誠著、アスコム)

2020年4月27日

 

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本の副題は「体のチカラがよみがえる近藤流『断薬』のススメ」です。本の帯には、「読まれ続けて 120 万部突破!!」とあります。読んでみると、なるほど、日頃から健康のことが一番気になる我々高齢者の関心を引きつける内容でした。本書の心得 1「医者に近づかなきゃ、クスリに殺されない」から、心得 47「いっさい治療しない死に方」まで、その内容にほとんど納得がいきます。結局、適度な運動とバランスの取れた食事に日々注意を払っていればそれで十分で、医者から処方されるクスリの多くは体にとって「害」以外の何物でもない、という分かりやすい結論です。医者と製薬会社との深いつながりや、病院と製薬会社の利益追求の犠牲になる患者の話は、あちこちでよく耳にする話ですが、ここでもそれが述べられています。

 

クスリには必ず副作用があり、特に高齢者ではその副作用が出やすい。これは私も昔から納得しているところで、なるべくクスリの世話にならないで生活したいと思ってきました。これまで風邪をひいた時も、幸い病院に行かずに自力でなんとか治すことが出来た場合は、ああまだ自分にはそれなりの免疫力があるんだと少し自信をもったこともありました。

 

しかし、今回のような新型コロナウイルス感染症が世界的に蔓延して、死者が何十万人も出るパンデミックと呼ばれる病気の場合には、どうすればいいのでしょうか。本書の心得 32 には、「抗生物質に頼るな。クスリの効かない感染症が人類を滅ぼす」というタイトルで、人類誕生のときから人類はずっと感染症の危機にさらされてきたこと、21 世紀は「感染症の時代」と言われていることが述べられています。そして世界的な抗生物質の使いすぎが新しい感染症を引き起こしていることが書かれています、しかし、新型コロナウイルス感染症の病原体は細菌ではなくウイルスなので、従来の抗生物質は効きません。ワクチンや他の新薬の開発が待たれます。今回の新型コロナのようなまだ特効薬が無い人類未経験の病気が流行してくると、やはり最後は自分の免疫力に頼るしか無いことがわかります。それで、これを機会に、運動をしたり、牛乳、卵、肉、野菜、果物など栄養のあるものを食べたりして、「免疫力をつけて備える」という本来健康であるために最も必要なことを再認識し、実践していくことになります。

 

日頃から、病気になってもぎりぎりまで自己免疫力で持ちこたえるつもりで毎日を過ごす。各種のクスリの薬害で苦しまないように「断薬健康法」を目指す。そんなことを再認識させられる 1 冊でした。