わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

若者の行動で 世界が動き始めている!!

 

2019年9月21日

 

今月23日にニューヨークで気候サミットが開催されるのにあわせて、20日の金曜日には温暖化防止策を求めて世界中で大規模な市民のデモが行われました。ニューヨーク・タイムズの9月20日デジタル版によると、参加者は世界150カ国400万人で、ベルリン、メルボルン、ロンドンでそれぞれ10万人、ニューヨークで6万人でした。日本でも全国26都市でデモが行われ、東京は2800人、私の住んでいる岡山市でも50人が参加しました(日本では参加者がまだまだ少ない!)。

 

この国際的な若者たちの運動は、スウェーデンの16歳の少女グレタ・トゥーンベリさんが、「世界が温暖化で滅ぶのに学校なんか行っていられない」と昨年夏から毎週金曜日に学校ストライキを始め、国会前で一人で座り込みをしたことから始まりました。その行動が報道機関等により世界中に報道されるにつれて、彼女の意志に賛同する若者たちが、Fridays For Future(未来のための金曜日)と名付けて、金曜日に集会やデモを始めています。

 

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地球温暖化は急速に進んでいます。気象庁のデータによると、工業化つまりイギリスで始まった産業革命(1750年)以前の大気中の二酸化炭素濃度は278ppm 。それが270年後の今日、405.5ppm (2017年)にまでなり、46%の急激な増加です。二酸化炭素濃度は毎年2ppm 以上増加しつづけています。地上温度もこの間 1℃ 増加。今のペースだと2040年頃には 1.5℃ 上がる見込みです。最悪のシナリオも大型コンピュータが計算していて、今世紀末に二酸化炭素濃度は1000ppm近くになり、気温は4℃上昇するかもしれないと言われています。その異常気象がもたらすのは、想定外の様々な事態です。わずか1℃の気温上昇でも、例えば昨年は私が住む岡山県などでこれまで経験したことのない大雨になり、水害で多数の死者が出ましたし、今年の台風では千葉県が風害による長期停電で苦しんでいます。気温上昇で日本では大雨や大型台風の襲来が大幅に増えると言われています。

 

私は高齢者なのであと10年元気でいられるかわかりませんが、若い世代の人たちにとってこれはまさに命にかかわる問題です。温暖化防止のために自分がやれることからやり始める。例えば、なるべくガソリンを消費する交通手段は使わない(例えば飛行機は1回の飛行でドラム缶数百個分の燃料を使うこともあるそうです)、木を育て、森林を大事にし(植物、特に木の葉っぱが行う光合成で空気中の二酸化炭素を吸収することが、温暖化防止に最も有効です)、なるべく木製品を使う(木製品でプラスチックの代替品があればプラスチック離れにもつなががります)、シンプルライフを目指し、二酸化炭素放出につながる生活パターンを見直す、などがあるでしょう。これを機会に、自分でやれることをいろいろ考えて見たいものです。

 

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参考に私が最近読んだ本を紹介します。「No One is Too Small to Make a Difference」(グレタ・トゥーンベリ著)。ペンギン・ブックスから出された68ページの小冊子です。アマゾンで¥335で買えます。トゥーンベリさんが集会などで行った演説集で、現在アマゾンのベストセラーです。わかりやすい英語で、中学校3年生レベルの英語が分かれば読めます。彼女の主張を知りたい方に是非おすすめします。TwitterでGreta Thunbergで検索すれば、彼女の生の声を聞けます。