尾道の きつい坂道 秋の風 (広島県尾道市 水彩スケッチ)
2019年9月13日
尾道に来ました。朝の通勤ラッシュ時間を避けて、午前11時過ぎにJR山陽線尾道駅着。空は青空で太陽が眩しいのですが、吹く風がだいぶ涼しくなって来ました。
今日は今まで描いたことのない尾道を描きたいと思い、JR尾道駅から歩いて尾道古寺めぐりコース入って最初のお寺である持光寺の前で目の前に見える風景を描きました。山陽本線と国道2号線を挟んでその向こうに尾道の古い市街が見え、またさらにその先には造船所のクレーンが見えます。正面の細い路地を入ると古い尾道の商店街にぶつかります。時々商店街を歩く人影が見えました。
石段に座って描いていると木陰で涼しくて、通っていく人も少ないので快適でした。そのうち、すぐ近くの家で庭木の手入れをしている高齢の女性が話かけてこられました。JRの線路脇の草を刈りたいのだけれど勝手に刈ると叱られるという話や、線路脇の桜の木は人が歩いて根元を踏みつけることがないので木の勢いがよく春には見事な花が咲く、という話を聞かせてもらいました。時々大きな太鼓の音が響くので一体あれは何かと聞くと、近くの土堂小学校の生徒さんたちが間もなく予定されている老人会で太鼓を披露するのでその練習をしているのだという話でした。
尾道は林芙美子の小説に書かれた街の描写が有名です。今日描いた風景はそんな古い昔の尾道の情緒を感じさせます。尾道はお寺や神社、そしてしまなみ海道もとてもいいのですが、山陽線と赤錆びた古い町並みと尾道水道の造船所の組み合わせが「尾道で一番描いてみたい風景」としてイメージに浮かんできます。今日はそのイメージ通りのスケッチが出来てよかったです。しかし、それにしても尾道は坂の多い街です。スケッチポイントを捜して石段を登り下りしているうちに、結構な運動量になりくたびれました。普段ここで生活をしている人達、特に高齢者は相当大変だと思います。
ウオーターフォード水彩紙 中目 ホワイト F4 2枚
青墨筆ペン
シュミンケ固形水彩絵の具
所要時間:2時間30分