わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

こんな本読んだことありますか? 『星落ちて、なお』(澤田瞳子著、文藝春秋)

2022年1月2日

 

f:id:yaswatercolor:20220102174556j:plain

 

幕末から明治にかけて活躍した日本画家の河鍋暁斎(かわなべ・ぎょうさい)。その娘とよの半生記です。父暁斎狩野派の流れをくむ人気浮世絵師。とよは父の後継者にという期待に添えないまま、自分の絵の道を歩みます。とよの腹違いの兄周三郎も暁斎の後を継ぐ自覚はありますが、父を超えられないまま早逝します。その後のとよの生き様を明治・大正の時代背景のもと東京を舞台に淡々と描いた作品です。劇的なドラマ性はありませんが、それほど大昔ではない時代に生きて活躍した画家とその家族の物語は不思議と心に残ります。

 

本書を通して、河鍋暁斎という作家に目を向けることになります。暁斎の作品はNHK日曜美術館」でも紹介され注目されました。ネット上でも多くの作品を見ることができます。「画鬼」、「猥雑戯狂の浮世絵師」などと呼ばれ、その特異な作風は現代でも多くの人々をひきつけています。

 

そして本書のテーマである娘とよの生き様。有名な画家を父に持ったがために感じる画業への葛藤が描かれます。時代は次第に日本画から西洋画へ。そんな流れもあります。江戸・明治・大正の近代史の中での画家の生活も知ることができ、美術ファンには興味深い本です。

 

お雑煮

2022年1月1日

 

f:id:yaswatercolor:20220101172323j:plain

明けましておめでとうございます!

 

明けましておめでとうございます。この「明けましておめでとう」の意味が、この歳になるとしみじみ分かります。元気で年をまたいで新年に移れる喜びは若い頃にはあまり感じることがなかった喜びです。

 

さて、我が家で元旦に食べるのはいつも博多雑煮です。ブリ、里芋、人参、しいたけ、白菜などの青野菜、時には鶏肉も入る具沢山のお雑煮です。福岡出身の妻が毎年準備するので、当然博多雑煮となります。100歳近い高齢者がいるので、もちをのどに詰まらせないか、ドキドキしながらいただきます。

 

「のど通過 ほっと安堵の 雑煮もち」

 

正月には島根県松江のあんもち雑煮と福井県若狭の白味噌雑煮も作ります。私も、同居している母も、松江生れなので、甘いお汁粉のような雑煮を時々食べます。また、亡くなった父は福井県の若狭出身だったので、京都の影響が強い白味噌雑煮で正月を祝いました。私が子供の頃はずっとこの白味噌雑煮でした。しかも全く具が無い雑煮です。私がこれを作る時は少し野菜を入れます。

 

「我が家では 3種 日替わりの 雑煮かな」

 

北海道旭川育ちの義父がもし生きていたら、旭川の雑煮を加えて4種 日替わりになったでしょう。

 

日本の食は多様です。

 

 

大みそか

2021年12月31日

 

f:id:yaswatercolor:20211231161350j:plain

 

今年もいろいろありましたが、さて来年は何があるでしょうか。期待半分、不安半分です。

 

来年やってみたいこと。

  • ブログを今のペースで書き続けたい。来年6月にはブログ10年になります。
  • 月に2回のスケッチ会開催で、地域活性化に貢献したい。田舎の町に20人が一度にスケッチに押しかけると、さすがに地元の人はびっくりします。これが地域おこしにつながればいいのですが。我々も地元でもっと買い物しないとだめですね。
  • 町の路地や田舎の農家にいる猫を写真に撮ってスケッチしたい。猫は絵になります。
  • グループ作品展を開く(これは春に開催が決定)。
  • グループの月刊通信紙の充実(コロナ禍がきっかけで発刊し、現在第17号です)。On-line で一般の人が読めるようにしたい(今は会員限定でon-line公開)。

 

やはり新型コロナが収まらないと、本格的な活動は難しいですが、手探りでも新しい方向を探りたいです。

 

今年ブログでやってきたように、毎日続けること。「集中」と「継続」です。これを忘れなければ、きっと何とかなるでしょう。今年1年、私のブログを読んでくださった皆様、どうも有難うございました。良いお年をお迎えください!

 

 

2021年も無事終わりそう

2021年12月30日

 

f:id:yaswatercolor:20211230173617j:plain

ワスレナグサ芽生え

 

今年も残り2日となりました。朝、餅つき機(パン焼き器)で鏡餅を作りました。普通の丸餅は、知り合いからもらったのがあるので、まずそれを頂いて、それからまた追加で作ります。続いて午前中は玄関の拭き掃除、玄関周りのタイルデッキ水洗い、駐車場の掃除をしました。植木鉢を動かす作業もあって久しぶりに腰が疲れました。

 

午後は室内に取り込んだワスレナグサのポットの芽生えの間引き。今年の秋に唯一種をまいたのが、このワスレナグサでした。ちょっと遅めの種まきだったのでなかなか成長しなかったのですが、やっとこの頃小さな葉が2つ3つ展開し始めました。どの芽生えもかわいいです。しかし、ここで間引かないと1個1個が大きくなれないので、余分な芽生えをハサミで切って除きました。これでもまだ不十分なので来年になったらまた間引きます。

 

今年も新型コロナに明け、新型コロナに暮れた1年でした。東京オリンピックパラリンピックも新型コロナのせいで印象がとても薄い。オリンピックって本当に今年あったんだよね、という感じです。マスコミがなぜかあまり取り上げないせいもあります。

 

個人的には、休まずブログを書き続けた満足感が大きい1年でした。

 

今年買ってよかったもの、来年買いたいもの

2021年12月29日

 

f:id:yaswatercolor:20211229165956j:plain

 

新型コロナの流行で、日常必需品以外の買い物はほとんどアマゾンなどネット通販で済ませることが多くなりました。

 

買い物の数も大幅に減りました。壊れた家電はもったいないので修理しました。その中で今年一番の買い物はパソコン。お蔭で古いパソコンのバックアップができ、様々な新しい機能も楽しめるようになりました。

 

パソコン以外の大きな買い物と言えば、本や雑誌(NHKの料理と園芸のテキスト)です。本は図書館に借りに行ってもいいのですが、街の中心部にある県立や市立の図書館が家から遠いので、手っ取り早くアマゾンや、電話注文を受けてくれる地元の本屋さんに頼みます。

 

来年買いたいもの。特にこれという物が思い浮かばないです。敢えてあげれば今持っているカメラ用の望遠レンズでしょうか。目的は猫の撮影。まだまだコロナで遠くへのスケッチ旅行は無理なので、家の近所や近場で出会う猫を撮影したい。猫を背景の風景と一緒に撮って水彩画にしたい。NHKのテレビ番組『岩合光昭の世界ネコ歩き』の影響がかなりあります。望遠レンズを買う前に普通の撮影に慣れることがまず大事かもしれませんが・・・。

 

そのうち、「猫の水彩画家」になれるかもしれません。

 

AIによる健康管理

2021年12月28日

 

f:id:yaswatercolor:20211228162704j:plain

 

今年は新型コロナの影響で今まで20年近く続けていた人間ドック受診を止め、初めて岡山市国保特定検診を受けました。昨日、市の方から受診者に対して「生活習慣アドバイスシート」が送られてきて、そのシートにはAI (artificial intelligence: 人工知能) が予測した私の今後3年間(1年後、2年後、3年後)の各種検査値(血圧、血糖値、中性脂肪コレステロール、肝機能など)の変化予想が折れ線グラフで書かれていました。それ自体はとても興味深く、このようなサービスを提供してくれた市に対しては、ここまでやってくれるのかととても有り難い気持ちになりました。

 

その一方で、たった1度の検査結果で3年後まで予測できるほど、今のAIは進んでいるのか、本当にこの予測は信頼できるのか、ちょっと心配にもなりました。市がこの情報を提供した意図は、AI の予測を個人個人が知って、それぞれが健康のための対策を取るように促すことにあります。その意味では、多少AIの予想が実際とは異なっていても、本人にとっては大きな意味があります。更に市では「健康アプリ」を提供して、市民に参加を呼びかけています。このアプリをダウンロードすると、種々の健康に役立つ情報やアドバイスを閲覧できるそうです。私はすでに以前からノートに毎日体重を測定したり、歩いた歩数を記録したりしていますので、このアプリをダウンロードするメリットは余り感じませんが、これを機会にこれまで何もしてこなかった多くの市民がスマホで簡単に健康管理ができるようになれば、自分で健康状態を自覚し健康改善に取り組むよい仕組みになるかもしれません。このAI活用の最終的なねらいは、将来の高齢者の医療費の圧縮にあることはもちろんです。

 

最近のAI活用で話題になっているのは、新型コロナの流行予測です。また、台風の進路予測など毎日の気象予報でもAIが活躍しています。二酸化炭素の排出量と地球温暖化のシミュレーションや、日本の人口動態や経済の見通しまで、全てAIが予測してくれます。挙句の果てには、このようなAIの活躍によって、将来多くの人間のやるべき仕事がAIによってとって代わられることもAIは多分正確に予測しています。

 

軍事技術へのAI の利用なども当然進んでいますが、やはり何としてもAIは人間の生活向上のために役立って欲しいです。今回のAIによる健康予測などは、その意味では我々の健康・福祉・幸福に直結するので、是非官民で協力してその予測精度をあげてもらい、将来本当に信頼できるものにしていってもらいたいと思います。血液1滴、尿1滴で自分の健康状態の近未来が正確に予想できるならば、それは素晴らしい技術です。

 

2021年私の水彩スケッチランキング

2021年12月27日

 

今年1年のスケッチを振り返ってみました。今年は全部で42枚のスケッチをしました。1年に50枚という目標を立てているので、それには及びませんでした。新型コロナで野外スケッチに行けたのはわずか。その分、自宅の猫や近所の猫のスケッチ、植物のスケッチ、静物スケッチなど、小さな絵が増えました。

 

スケッチのランキングは、自分で描いて気に入ったスケッチのランキングではなく、インスタグラムに投稿した際につく「いいね」の数で決めました。「いいね」の数で本当に絵の出来不出来が客観的に評価できるのか、問題はありますが、ひとつの目安にはなります。私の絵の場合、「いいね」の獲得数は他の人に比べてまだまだとても少ないのですが、インスタグラムを始めた2、3年前よりは確実に増えています。このことをひとつの励みにして、いい絵を描きたいと思います。

 

第1位 うちのオス猫マルちゃんの背中

 

f:id:yaswatercolor:20211227182328j:plain

 

 

第2位 岡山市北区足守 猫のいる風景

 

f:id:yaswatercolor:20211227182415j:plain

 

 

第3位 備中国分寺と周りの家々

 

f:id:yaswatercolor:20211227182503j:plain

 

 

第4位 ホタルブクロ(植物)

第5位 ビワ(植物)

 

第6位 農家の人

 

f:id:yaswatercolor:20211227182547j:plain

 

第7位 マルちゃんの横顔

第8位 マルちゃんの正面姿

第9位 リンゴとオリーブのビン(静物

 

第10位 地域猫ブレッド君

 

f:id:yaswatercolor:20211227182619j:plain

 

こうしてみると、図らずも猫の絵がよく評価されたことがわかります。つまり「風景画家」よりも「猫画家」になったほうかいいかも、ということなのかもしれません。