わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

町名の 由来は湯のわく 港町 (島根県大田市温泉津(ゆのつ)町 温泉津温泉水彩スケッチ)

2017年10月


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JR三江線JR山陰本線経由で島根県の温泉津(ゆのつ)に来ました。山陰地方で一度は訪れたい温泉町の一つです。火山の三瓶山(さんべさん)が近いので、そのまわりには温泉が沢山あります。特に日本海に面した温泉津に温泉がわくことは平安時代の昔から知られていたそうです。温泉津という町名は湯がわく港町といところからきたとされています。JR温泉津駅についたのが午後3時25分。とても静かな町です。人通りがほとんどありません。

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駅前の道を左にまっすぐ歩くと、やがて温泉津港にでます。途中、人の住んでいる気配がない古い家や店を開けていない商店が続きます。中には土壁が崩れたままの家もありました。温泉津港はその昔は石見銀山の積出港として栄え、また北前船が立ち寄って、とても活気に満ちていたようですが、今は小さな漁港という感じでした。温泉旅館に提供する魚を捕る人たちが船をもっているのでしょうか。留まっている船の数は10隻余りで、本当に静かな港です。港に沿って歩いてそれから道標に従って右折すると温泉街に出ました。JRの駅から徒歩15-20分の距離です。温泉街もとても静か。人がほとんど歩いていません。時々観光客の車や配達の車が通り過ぎるので、ああ人がいるんだ、と安心します。まるで眠っているような町、温泉津です。
 
湯の香り 静かに眠る 町おおう
 
通りにはかなり大きなしっかりした造りの旅館が並んでいました。世界遺産石見銀山の観光ブームは今は少し落ち着いてきて、最近はその代わりに廃線間近のJR三江線のブーム。これらの温泉旅館にとってはこの季節は稼ぎ時なのでしょう。直前にインターネットで調べるとなかなか一人で泊まれる部屋がありませんでした。それでも時間をかけて探して、やっと一部屋の空きを見つけました。温泉津のような有名な、しかし小さな温泉地では、「一人でも宿泊可」の部屋探しは至難のワザと言えます。

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今日宿泊する旅館にまずチエック・インして、スケッチ道具をもって温泉街にある元湯に出かけました。もう夕方で日が暮れる前だったので、泉薬湯という元湯の建物を小さなスケッチブックを見開きにして大急ぎで描きました。この湯には私がスケッチをしている1時間ほどの間に地元の人や外国人を含む観光客が数人やってきました。温泉津温泉にはこの元湯の他に薬師湯という源泉があります。泉薬湯と薬師湯のどちらかがとても熱くて入れないと、観光客の男性が話してくれました。これらの源泉にも興味があったのですが、また宿に帰って出直すのが面倒だったので、私は自分の宿の温泉につかることにしました。宿の温泉も源泉かけ流しの濁った湯でした。湯を循環ろ過して濁りを取った透明な湯もありました。とても気持ちのいい湯で大満足。入浴後の夕食も海産物中心の素晴らしい味でした。地元旅館の食事にはその土地の文化を感じます。

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翌朝、朝食を食べて宿をチエック・アウトしてから、駅に向かう途中で港の近くの海に面した民家群をボールペンでスケッチしました。民家の石州瓦の美しさにひかれました。着色は帰宅後に行いました。



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泉薬湯のスケッチ
ウオーターフォード SMサイズ見開き
青墨筆ペン
ウインザー&ニュートン水彩絵の具
所要時間:1時間
 
海と民家のスケッチ
ウオーターフォード SMサイズ
ボールペン
所要時間:20分(ペン描きのみ)