わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

こんなもの書いたことありますか? 「Living & Ending Notebook(もしもの時に役立つノート)」、「遺言書キット」(コクヨ)

2017年9月12日

 
Living $ Ending  Notebook」は、いわゆる「エンディングノート」です。我が家では今回、家族全員(4人、いずれも60歳代~90歳代の高齢者)がそれぞれ1冊ずつ購入し、出来る範囲で記入しておくことにしました。銀行口座、保険、クレジットカード、口座引き落とし、医療介護、葬儀とお墓、相続、親戚・友人関係、重要な連絡先など、もしもの時に残された家族が困らないようにするためです。

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数年前に父、義父が相次いで亡くなった時には、葬儀、本人の銀行、保険、年金、お墓、遺品の整理などでかなり大変でした。父については遺言状が無かったのですが、幸い几帳面な性格で、ノートにいろいろと書き込んでくれていた(墨と筆で)のと、遺品となるものを予め整理しておいてくれたので、とても助かりました。

私には父のような几帳面さはないので、先日の叔父の葬儀を機会に、今から気がついたことをエンディングノートに記入しておこうと思いたちました。それに父の時代には無かったインターネットやデジタル情報の管理など、新しい時代になって整理しておかなければならないことも幾つかあります。このノート、一冊千円ほどの薄いノートですが、「はじめに」の部分で記入のコツとヒントが、そして自分の基本情報から始まって、資産、家族・親族、医療・介護、相続・遺言など、自分で少しずつ鉛筆で書き込む形式になっています。書き込んだ内容はいつでも消しゴムで消して訂正できるので、自分の最新の情報と現在の気持ちを家族に伝えることができます。相続と遺言のところでは、相続と遺言状の基礎知識がとてもわかりやすく書かれていて、これを読むと安心します。
 
具体的にこのエンディングノートをつけてみて思ったのは、生活をなるべくシンプルにして日頃から整理を心がけたほうがいい、ということでした。世の中、いわゆる「断捨離」でシンプルライフを目指す人が高齢者を中心に非常に増えているのですが、このノートへの記入は、自分の貯金や保険をもういちど確かめ、年金などの収入と生活費や光熱費などの支出のチェックをし、いらないクレジットカード類はキャンセルするなど、日頃の生活を見直すよいチャンスになります。
 
「遺言書キット」は、遺言書を書くときの虎の巻と、実際の遺言書用紙、下書き用紙、封筒、保管用台紙からなっています。こちらの虎の巻には、遺産相続についてのさらに具体的な行動指針が書かれていて、私にとってはとても参考になりました。
 
遺言書には、本人が全文を自筆で書く自筆証書遺言と公証役場で公証人が作成する公正証書遺言があります。自筆証書遺言は、自分で書くのでいつでも書き直しができます。自分で保管し、自分が亡くなったときには遺族が家庭裁判所に出向いて800円を払って検認を受けるだけで、遺言執行の手続きができます。一方、公正証書遺言はある程度の費用と手間がかかりますが、原本が公証役場で保管され、検認不要で遺言執行の手続きができます。
 
どちらかと言えば、このキットを買って自分で遺言書を書いて、気分が変わったらまた書き直して封筒に入れて置くほうが気楽な気がします。ちなみに私の義父は長く法務局に勤務し、退職後は公証人をしていましたので、このあたりの事情には詳しかったはずです。義父は職業柄、きちんと公正証書遺言を残していたのではないかと思います(義母がこのあたりの事情を知っているでしょう)。わたしも自分の「エンディングノート」がだいたい出来上がったら、この「遺言書キット」の虎の巻の説明を参考にして、早めの遺言状を書いておこうと思います。