わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

赤とんぼ カラマツ林に 秋を告げ (北海道 富良野市 風のガーデン 水彩スケッチ)

20138

 

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北海道富良野旅行の3日目、最終日です。天候は晴れ時々曇り。やや暑いぐらいの陽気です。今日の午前中は、泊まっているホテルからすぐのところにある「風のガーデン」でスケッチです。小型マイクロバスが次々と運行され、5分程で風のガーデンまで連れて行ってくれます。恥ずかしながら、ここに来るまで、「風のガーデン」という評判のテレビドラマがあって、その舞台になったのがこのガーデンであるということを知りませんでした。インターネットで調べると、木曜の夜10時から1時間弱の番組で、中井貴一が末期がんの医師の役を演じたようです。夜10時というと、私がいつも寝る時間なので、このドラマを知らないわけです。ちなみに私は、毎日規則正しく夜10時就寝、朝5時起床、6時出勤です。中井貴一というと、彼のお父さんは、ちょっと古い話になりますが、佐田啓二ですね。佐田啓二というと、私がよく憶えているのは、高峰秀子と共演した木下恵介監督の映画「喜びも悲しみも幾年月」です。小学校低学年の時に、叔母に連れられて観に行ったのですが、燈台守で日本各地を転々とする夫婦の生き方に子供ながら感銘を受けて、「将来結婚したらこんな夫婦になろう」とまで思わされた映画です。映画の主題歌「おいら岬の 燈台守は.....」も大好きでした。大げさにいうと、人生の生き方を教えてくれた歌のような気がします。ちょっと脱線してしまいましたが、あの佐田啓二の息子の中井貴一と縁のあるガーデンです。

 

ガーデンはその中心にある「グリーンハウス」と名付けられた白い家が印象的です。英語で書くと、a greenhouse は温室、a green house というように green houseの間にスペースが入ると「緑色の家」です。ここでは多分「温室」の意味なんでしょうね。でも実際中に入ってみると、温室という雰囲気ではなくて、きれいな喫茶店売店の雰囲気です。



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スケッチの仲間の皆さんは、ほとんどこのグリーンンハウスを背景にした花壇のスケッチを始めましたが、私は、花壇が苦手なので、一人で風のガーデンから下に下ったところでカラマツ林を描くことにしました。このカラマツ林、秋の風が吹き抜けて最高に気持ちがよかったです。時々赤とんぼが私のスケッチブックの上にとまります。あわてて鞄からカメラを取り出すと、トンボはどこかに行ってしまいます。しばらくまた絵を描いていると、また赤とんぼがとまります。またカメラを取り出すと、どこかへ。その繰り返しです。



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カラマツ林の秋。「からまつの林を出でて、
からまつの林に入りぬ」。そういえば、北原白秋の有名な詩がありましたね。ここで2時間半スケッチ。途中で絵を見てくださる人達との会話も楽しくて、本当に幸せでした。


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午後はバスで旭川空港の近くの上野ファームへ。またまた庭園ですが、庭園の苦手な私はこっそり庭園から抜け出して、上野ファームの近所に広がる旭川近郊の田園風景をスケッチしました。稲穂が黄色く色づいて、頭を垂れています。見事な水田。見事な秋。実は数年前に亡くなった義父は旧制旭川中学に通っていて、生前旭川に行ってみたいとよく言っていました。それが私の頭にあったので、今回、旭川かその近郊のスケッチが出来ればと思っていました。「ほら、お義父さん、旭川ですよ」と言いながら、この美しい田園風景をスケッチしました。ついでに、近くの小石と土も小さなビニール袋に入れました。帰宅したら、霊前に供えました。



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夕方1945旭川発羽田行きの飛行機に搭乗して、楽しかった北海道 富良野のスケッチの旅が終わりました。こういう連泊のスケッチ旅行、刺激になります。また機会があれば行ってみたいです。講師のO先生、添乗員のOさんには大変お世話になりました。またいつかお会いしたいですね。