わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

雨水(うすい)

2023年2月19日

 

「目覚めれば暦どおりの雨水かな」

 

暦の上では今日は「雨水」。歳時記によると「雨水は二月十九日頃。雪氷とけて雨水にかわる」とあります。今朝はまさに暦通りの比較的暖かな朝でした。窓のカーテンを開けると外は雨。春はもう間近かと感じさせる雨です。

 

「雨水」を季語にした句を一つ。

 

「書道部が墨擦ってゐる雨水かな」   大串 章

 

この時期、春の書道展の準備でもあるのでしょうか。たまたま私も今日は青墨を硯で摺る準備をしていたので、この句が気になりました。私の場合は書道ではなく、水彩画の線描きに青墨を使うためです。市販の青墨液では何となく満足せず、自分で硯で墨を摺ることを思い立ちました。これも春の準備です。

 

 

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2023年2月18日

 

「歳時記の『春』や心の踊りける」

 

今日の季語は「春」。手元の俳句歳時記の『春』の項を見ると、心躍る季語と俳句が並んでいます。寝そべって歳時記を開いて眺めているだけでも春の雰囲気が押し寄せてきます。今日は一日中雨。気温は上がってきていますが、日が差さないのでやや寒く感じます。明日は岡山市は今日よりさらに4℃気温が上がって最高気温15℃の予報ですが、雨が続きます。

 

今日からサッカーのJ2リーグ戦が始まりました。地元岡山のファジアーノは磐田に3−2で勝ちました。去年はリーグ3位。今年も地元の期待は大きいです。

 

 

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薄氷(うすらい)

2023年2月17日

 

「薄氷や人影のなき畑の道」

 

早朝に散歩してもまだ寒さが厳しく、田んぼの農道に人影はありません。水たまりは凍っています。今朝は公園の水道栓も凍って水が出ませんでした。そのかわり昼間は比較的暖かくなりました。明日と明後日は雨が降るとの天気予報です。

 

NHKの番組で笑福亭鶴瓶の『家族に乾杯』を見ていたら、岡山市が出ていて、その後編で歌手の森山良子さんがうちの近所を歩いているのを発見。番組中にぶどうのハウスを訪問するのですが、私の毎朝の散歩道ととても近いところです。その番組の中に出るコーラスグループのメンバーが妻の友達であることも判明。びっくりです。

 

今日の季語は「薄氷(うすらい)」。うすごおりと読んでもいいです。

 

「薄氷」を季語にした句を一つ。

 

「薄氷や住民票にわれ一人」    岡本眸

 

一人住まいのさみしさ。特に冬の寂しい時期にはこたえるでしょう。自分もひょっとしたら将来そうなるかもしれないという不安もあります。高齢者にはまさに薄氷を踏むような気持ちで生活している人が多いかもしれません。人生は短い。そして最後は寂しい。さてそうなる前に家族や友達を大事にして過ごしたいと思います。

 

 

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寒菖蒲(かんあやめ)

2023年2月16日

 

「寒菖蒲母に増えたる物忘れ」

 

今、庭に寒菖蒲が咲いています。何もない寂しい庭にここだけが明るく輝いています。冬には貴重な花です。

 

私の母は今98歳。もうすぐ99歳です。最近物忘れがひどくなってきました。しかしまだ生活に支障が出るほどではありません。あと1年ちょっとで100歳。頑張って欲しいです。

 

今日の季語は「寒菖蒲」。

 

「寒牡丹よりも凍えて寒あやめ」    細見綾子

 

寒牡丹も寒菖蒲もともに冬の季語ですが、花の時期は少しずれていて、寒菖蒲のほうが寒牡丹に遅れて寒い時期に咲くのでしょう。この辺りの事情は花好きの作者でないとわからないと思います。この句を見て開花時期を再認識し、花を確かめたくなります。

 

 

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春雪

2023年2月15日

 

「春雪や野猫の背にも白きもの」

 

今日は寒くなりました。午前中は雪もちらほら。やや暖かい日が2、3日続いたあとの寒波なので体調の維持が難しくなります。なるべく体を冷やさないようにしたいものです。

 

今日の季語は「春雪」。まだまだ春は遠い感じなので春雪という季語もやや今の時期の雪を表現している気がしませんが、しかし暦の上ではもう春に入っています。あと1週間ぐらい我慢したら暖かくなるのではと期待しています。

 

「春雪」を季語にした句を一つ。

 

「淡雪のつもるつもりや砂の上」   久保田万太郎

 

「つもるつもりや」とは、つもりにつもる、どんどんつもるという意味でしょうか。それとも、つもるつもりなのかと雪に問うているのでしょうか。砂の上は雪がつもりやすいのは確か。それを観察して詠んだ句です。

 

 

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バレンタインデー

2023年2月14日

 

「バレンタインデー妻からのチョコ目がさめる」

 

今日はバレンタインデー。季語は「バレンタインデー」です。歳時記が何と書いているのか見てみました。

 

「二月十四日、十三世紀後半のキリスト教の聖人バレンチヌスの祝日。しかし、この日の成立に関しては諸説ある。恋人同士が贈り物などを取り交わす。現在の日本では、女性が男性にチョコレートを贈るのが盛ん。」

 

「バレンタインデー」を季語にした句を一つ。

 

「バレンタインデーか中年は傷だらけ」   稲垣きくの

 

何となく苦笑いしてしまいそうです。本来あるべき5・7・5のリズムは変調で、最後の5でやっと形に収まっていますが、読んだ時に全体のリズム感は意外といいです。上五が8音もあるので、あとをどうするかが問題ですが、この句は「バレンタイン」で一度切って、「デーか中年は」と中七にし、最後に「傷だらけ」として見事に締めています。中高年者はバレンタインデーどころではないという心境でしょうか。

 

 

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春寒

2023年2月13日

 

「春寒やきょうのお昼は中華鍋」

 

今日からまたまた寒くなりました。寒さは2,3日続くようです。まさに三寒四温です。寒いときには温かい鍋料理ということで、今日のお昼は中華の肉団子鍋にしました。私が寒い時期によく作るメニューです。豚肉の団子と白菜の味がピッタリ合ってとてもおいしいです。

 

豚のひき肉か豚肉を細かく刻んだものに、生椎茸のみじん切り、ネギ、生姜のみじん切りを加え、塩・こしょう、醤油、卵、パン粉を加えてよく混ぜ、いくつかの団子にします。それを油を引いたフライパンでこんがりと焼きます。鍋に中華スープを入れ、白菜を入れ、その上に焼団子を乗せて煮ます。最後にネギと春雨を加えて煮て出来上がり。生姜が効いて体が温まります。

 

 

今日の季語は「春寒」。「春寒」を季語にした句を一つ。

 

「映画館出て春寒の街となる」    古屋信子

 

何だか懐かしい気持ちになる句です。昔は映画館に行くことが時々ありました。映画を見終わって外に出ると、それまで浸っていた映画の世界から現実世界に引き戻されて、しばしぼうっとしてしまう瞬間がありました。そんな昔のころを懐かしく思い出します。今は新型コロナもあり、映画に行くことはありません。またこんな気分になることがこの先あるでしょうか・・・。時代は移ろう。それをしみじみ感じます。

 

 

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