わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

天神峡 描きたいのに 描けない (岡山県井原市 天神峡、そして福岡県太宰府市天神橋 水彩スケッチ)

20138

 

お盆休みの最後の日曜日、天神峡にスケッチに出かけることにしました。天神峡は、岡山県西部の井原市から北へ入った小田川沿いの県立自然公園です。JR山陽線笠岡駅下車、バス30分で井原市、そこからまたバス20分で天神峡です。インターネットでバスの時間表を調べたのですが、どうも便数が少なそうです。これは車で行くしかありません。しかも、当日は35℃。酷暑と言っていいぐらいの暑さで、バスを乗り継いでいく自信がありませんでした。カンカン照りの中をドライブして2時間、井原市に到着。地図を頼りに国道を北上。途中1カ所道に迷いましたが、「天神峡」の道標発見。「やっときたぞ」と嬉しくなりました。夏で水量が少ない小田川が渓谷のようになっていきます。道もせまくなったなあ、と思っていたら、赤い橋出現。お目当ての天神峡です。さあ、これからスケッチ、と思って車の速度を落として沿道の駐車場に入りました。丁度夏休みで、天神峡は子供たちでいっぱいです。まさに芋の子を洗うように子供たちが歓声を上げて川に入って遊んでいます。「この子どもたちを入れたらきっと面白い絵になるなあ」と期待しながら駐車スペースを探しました。しかし生憎、狭い駐車場はすでに車でいっぱいです。そしてあとからあとから車が入ってくるので、先に入った私の車は出るに出られず、立往生。10分ぐらいかけてやっとの思いで無理やりバックさせてもらって駐車場からはい出しました、やれやれ、と思って近くの空き地をさがしたのですが、どこも車を停められる感じではありません。この赤い橋から離れると交通量も減って、かなりゆとりがあるのですが、車の外はどこも炎天地獄のようです。ここで2時間スケッチしたら、きっと熱中症になるな、と思い、あっさりスケッチをあきらめてU-ターンしてしまいました。こんな日もあるわけですよね。


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 折角、遠路はるばる、ここまで来たので、帰りに井原市平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)美術館に立ち寄りました。平櫛田中岡山県井原市出身の日本の近代彫刻界の重鎮で、東京芸大教授でした。その素晴らしい作品が展示されています。入場料400円。地方の公立美術館にしては、ちょっと高いですね。今回、展示のやり方がやや固定的で(常設展のみだったせいでしょうか)、一度来ると、もう来なくてもいいかな、と感じさせるような、そんな印象をもちました。10年前に来たときには、平櫛田中賞を受賞した船越 桂さんの彫刻が沢山並べてあって、すごく良かったのです。その思い出があって、期待してきました。夏休みなので、地元の子供たちがどんどん入ってくるような若々しい新鮮な企画があればいいのですが。地方都市の美術館はどこも大変なのでしょうね。お隣の笠岡市の小野竹喬美術館は、ユニークな企画を次々とやって、入場者を増やしているような気がします。運営側の一工夫とやる気で、どんどんよくなります。頑張って欲しいです。

 

自宅に帰って、暑さから逃れてほっと一息。ところで、天神峡って、あのすぐ近くに天神様でもあって、そのような呼び名になっているのでしょうか。天神様なら本家は菅原道真の九州太宰府天満宮だなあ、と思って、2年前の秋に太宰府でスケッチをしたことを思い出しました。今日はそのスケッチを代わりに載せることにします。太宰府とは言っても、参道は立ち並ぶ「梅が枝餅」を売る店と人の波でごった返し、とてもスケッチなど出来る雰囲気ではありませんでした。 仕方なく、参道から一つはなれた通りの川沿いに移動して、買ったばかりの梅が枝餅を頬張りながら民家をスケッチしました。この民家の向こうが大賑わいの参道です。ここには橋が架かっていました。ここで勝手に「天神橋(きょう)」と名前を付けるこことにします。本当の名は醍醐橋のようです。


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