わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

緊急事態宣言5月末まで・・・でも一部は緩和  本当に大丈夫?

2020年5月7日

 

岡山の地元紙である山陽新聞の5月6日朝刊を見ると、『岡山あす外出自粛緩和』という見出しが第1面トップに出ています。つまり今日から外出自粛が緩和されるのです。これについて個人的にとても気になるのは、7月下旬に岡山県の展示施設を借りて予定している私達の「木曜スケッチ会作品展」開催の是非です。政府の方針では緩和にあたって、博物館・美術館・図書館については、①入場人数の制限・滞在時間の制限 ②四方を空けた席配置・展示配置の工夫 ③頻繁な換気(窓開け、扇風機)を求めています。

 

今朝、県の展示施設のホームページを見ると、確かに今日『5月7日(木)より通常開館いたします』となっていました。会場では各所にアルコール消毒液を設置しているようですが、マスクの着用と他者との距離2メートルの確保、換気など「三つの密」(密閉・密集・密接)を避ける努力を個人に求めています。

 

さて、主催者としては、会場の様子と開催期間1週間のいろいろな場面を想定した場合、本当に作品展が出来るのか、とても悩ましいところです。

まず会場ですが、これははっきり言って密閉空間です。かなり広い場所で天井も高くて良い会場なのですが、出入り口 2カ所のうち実質、外気が入る入り口は1カ所のみで、部屋全体に風が通る可能性は少ないと思います。エアコンはありますが、換気ができるかどうか確認する必要があります。通常、展示室やギャラリーでは作品への影響を考えて窓を大きく開けたりはしないです。

 

入場者数は、昨年は700人を超えました。一昨年は西日本降雨災害の真っ只中で一部開場を取りやめた日もあったにもかかわらず500人の来場がありました。今年はこんな新型コロナウイルスの流行の状況なので、来場者は全く期待出来ません。その点は密接・密集がなくてかえってよいかもしれませんが・・・。

 

さて、来場者が全員マスクをしてくれるかどうか、これは分かりません。現在、主催者側でさえ各自がマスクを確保するのはとても難しいです。また会期中、他者との距離2メートルを保つのも相当難しい。来場者に絵を説明しようとすると、どうしても1メートルぐらいに近づいて大きな声で説明してしまいます。親しい人とは 20 分でも 30 分でも身を寄せて話をします。その他、設営、撤収の作業の間は多人数で会場内を動き回り、完全に密集・密接状態です。誰かが知らずにウイルスに感染していたら、この時が一番感染の危険がありそうです。

 

そして一番の悩みは、何と言ってもこのコロナの影響でスケッチ会がこれまで何ヶ月も開けなかったことです。作品展では「スケッチ会の現場で描いた絵を展示する」という原則になっていますので、これが一番厳しいです。今年は新型コロナウイルスのおかげで会員が描いてきた作品の絶対数が少ないのです。一昨年は出展者 21 名で 102 点、昨年は 20 名で 150 点、今年も 150 点を目指していましたが、今回はこの目標には全く届きません。

 

あとは、参加者に高齢者が多いこと。わざわざリスクを負ってまで高齢の方(自分も含めて)に参加をお願いすることは、今の状態ではとてもできません。もし、万が一感染者が出た場合には、主催者の判断ミスということで責任を負わねばならなくなるでしょう。

 

こんな具合で、ホームページで県の施設の展示室使用予定表を見ると、使用をキャンセルする団体がほとんどです(当然です)。このキャンセルの波は 7 月初旬開催の展示に迫っています。我々のグループもあと 2, 3 週間内に決断しないといけないでしょう。私の今の判断は「中止」です。ひとりひとりにマスク・アルコール消毒液など新型コロナウイルスと戦う準備が全く整わないのに、作品展開催はとても無理です。

 

今日のマルちゃん

モンバル・キャンソン水彩紙 F4

ウインザー・ニュートン固形水彩絵の具

 

 

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