わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

暖かな 日差しを浴びて 1時間 (岡山県岡山市北区郊外 水彩スケッチ)

2015年2月
 
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今日も朝から気持ちのよい天気です。だいぶ朝の気温も上がってきました。今朝は7時から町内でリサイクルのゴミの回収があったので、瓶や缶、古紙やダンボールを出す作業をしてから散歩とスケッチに出ました。今日も小さなスケッチブックと水彩の道具を持ちました。一昨日描いた場所でもう一度、今度は前とは違う紙に描いて比べてみることにしました。

 

今日は英国ウオーターファオード紙のホワイトです。サイズはSM。ウオーターフォード紙はいろいろな作業がしやすいと定評のある紙で、絵の具の発色がよく、比較的安価で人気があります。またホワイト紙はナチュラル紙に比べて、塗りのこした部分の「白」が際立つ美しさです。絵の具は、前回も今回もドイツのシュミンケ固形絵の具です。

 

私の場合、最初のラフな下書きは2B鉛筆で行い、その上から本番のペンテル筆ペン(青墨)でラインを描きます。そして鉛筆の線を完全に消しゴムで消してから着色に入ります。鉛筆の線を消さないと後で着色したときに色が濁ります。筆ペンでラインを引く作業は、こころなしか一昨日の国産ブレダン紙の方がスムーズな気がしました。やはり版画紙として開発されたせいでしょうか、墨がよく乗るような気がします。しかし、彩色に入った段階で、ウオーターフォード紙の発色の良さに思わず唸ってしまいました。ぼかしやにじみの効果も出しやすいです。

 
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私の絵の描き方は、いわゆるグリザイユ画法で、赤・青・黄をパレットで混ぜて作った灰色で予め影の部分を着色します。このスタートの段階で絵がほとんど出来上がってしまう気がします。灰色は少なくとも2段階ぐらいの濃淡をパレットで準備しておき、影の濃さに応じて着色します。この灰色は、夏は赤っぽく、冬は青っぽくします。それから明るい部分を薄く溶かした黄色で着色します。光っている部分は何も塗らずに残します。これでほぼ絵は8割がた完成です。後は私の好きなブルーを木立や森などのポイントに置きます。私の絵はブルーが目立つとよく言われますが、たしかにこの色が好きです。赤もポイントで入れます。赤が入ると絵が元気になります。最近気をつけているのが、「色域」を意識することです。色の塊を画面のところどころに作り、全体の色の配置が均一にならないようにしています。それと、これはスケッチ段階から強く意識していますが、とにかく説明的な絵にならないようにしています。私が鉛筆を使わないのはこのためでもあります。私は鉛筆で下書きをすると、ついつい丁寧に描きすぎてしまい、絵が硬くなります。絵を見た人が、想像力を働かせるゆとりを画面に残すこと、見た人がふっと息を抜くことが出来るような少しいい加減なところを残しておくこと、これを心がけています。そして大事なのが水で、筆洗いは3つに分けてなるべく綺麗な水を最後まで残すようにしています。

 

今日は水彩紙がSMサイズなので、朝8時から描き始めて9時に描き終わりました。春の陽光を浴びながら、静かで楽しい1時間でした。SMサイズなら1時間で描き終えられると再認識しました。



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