わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

猫のいる暮らし

2015年1月7日

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島根県松江市の老人施設で一人で暮らしている母(90歳)が正月を私の家で過ごすために岡山にやって来ました。大変元気な母で、一人でも高速バスに乗ってやってきます。今回、1ヶ月前からうちで飼い始めた猫の子に初めて面会するので、どうなることかと気になりました。母は「私はネズミ年だから猫はきらい」と言っていたからです。初日は猫の子が母を警戒してなかなか近寄りませんでした。「猫が私をにらんでて、触っても警戒して厳しい目をしてるよ」と母もちょっとがっくり。しかし、2日目、3日目と私も付き合って一緒にいる時間が長くなるにつれて、猫の子もだんだん母に慣れて来ました。素直に床に寝そべって母がなでるのを受け入れ、母が一人でいる時も寄ってくるようになりました。

 

「猫は病気なんかしないかね?」と母。

「猫はだいたい早食いで、一度食べたものを戻したりするらしいよ」と私。

「早食いはあんたと同じだがね」と母。予想通りの言葉です。

「・・・・・・・」無言の私。

 

「この猫の子は本当に羨ましいぐらい毛がふさふさだねえ」と母。

「この子の毛をもらってカツラにしたらいいがね」と私。

「色が違うわね」とオールホワイトの母。

「あんたじゃないけど、私も最近髪がうすくなったわあ」と続けて母。なぜか私の髪が薄いことに話題が移ります。

「あんた前髪だけ植毛したらね?」と母。

「植毛なんかしないよ」と私。とんでもない方向に話が展開していきます。

 

猫の世話をしながら、65歳の息子の早食いやら髪の薄いのやらを話題にする母でしたが、4日目、5日目になると、「抱きしめたくなるぐらいかわいいね」と猫の子にのめり込んでいきました。一人で猫の相手をするときも、盛んに猫に話かけて、子守唄も歌っていました。この子守唄、私が子供の時に歌ってもらったような気がして、何だか懐かしくなりました。

 

高速バスで松江に帰った母が電話をしてきて真っ先に私に聞いたのが「猫は元気かね?」でした。猫の子は、次第に我が家に慣れて、日々存在感を増しています。


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