わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

夏山に 向かう電車に 我(われ)一人 (富山県 立山山麓 水彩スケッチ)

2014年7月

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立山ウオーキング大会に参加するために富山県の電鉄立山駅に向かいました。JR富山駅富山地方鉄道立山線に乗ります。富山駅は新幹線が来年開業するので丁度今改築中でした。大きな工事の音がする駅の前をぐるりと回って富山地方鉄道の駅に行くと、ここにはまだ昭和の雰囲気が色濃く残っていました。ホームも電車の車両もレトロです。新幹線がくると、この駅もやがて新しい駅にかわるのでしょうが、何か潰すのはもったいないような雰囲気です。電車は2量編成で、電鉄富山駅では高校生などで満員でしたが、そのうち、どんどん人が降りて行って、1時間の乗車の後に立山駅が近づくころになると、ほとんど電車はガラガラになりました。夕暮れも近づいてくるし、どんどん心細くなります。私のそばに座っていたおじさんと私がこの車両の最後の乗客だったのですが、このおじさん「これから室堂に行って泊まるのか?」と話しかけてきたので、「いや、立山駅の近くのホテルに泊まります」と答えたところ、そんなホテルが近くにあったかなあ、と言われ、その後、地元の富山弁(越中方言)でいろいろ言ってくださることが、全然わからなくて、いやがうえにも、不安が募りました。


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立山駅に着いてみると、駅の中は省エネで照明が消されて真っ暗。駅前も人がいません。ホテルへ電話するとピックアップにきてくれることが予めわかっていたのですが、本当に来てくれて安心しました。立山駅前が寂しくてびっくりしました。


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翌日、ホテルの窓から見える素晴らしい景色をSMサイズの水彩紙に簡単にスケッチした後、ウオーキング12キロコースに出かけました。朝840分出発で午後1時半にゴール。全部で3万歩歩きました。参加者は意外と少なく、多分全コース(距離別に3コース)で500人ぐらいだったでしょうか。若い人が少なく、子供はほとんどいません。朝の集合時間が早いので、富山市内から親子で参加しようと思っても、ちょっと躊躇するかもしれませんね。立山だからかなり気温が低いだろうと、防寒着まで持ってきたのですが、朝から強い日差し。しかし、天気予報は曇り時々雨で、実際強い日差しがあったのは朝のうちだけで、歩いている途中に雨が降りだして傘をさす場面もありました。


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予想に反して結構蒸し暑く、また歩くコースにアップダウンが多くて疲れました。一日で水のペットボトル3本とスポーツ飲料水1本を飲みました。立山山麓、確かに緑に囲まれて良いコースなのですが、ゴンドラに乗るところと、大きな橋のところ以外はやや単調で、林や森を歩いていて飽きが来ました。舗装道路を歩くことも多くて、途中ほっと休憩する場所があるようでないような、そんなコースでした。リピーターを増やそうとするなら主催者側にもう少しコース選択、出発時間設定、実施時期などの配慮がいるかもしれません。

 
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今日の収穫は、途中で話をした人たちとの会話でした。40代初めの男性は道の駅を車で全国制覇したそうで、その快挙を報じた読売新聞の記事のコピーを見せてくれました。地元の年配の人は、富山県の主に観光業が抱える問題をいろいろ説明してくださいました。立山といえば、私達が若い頃は登山ブームで若者が押し寄せていたのですが、そのブームが去り、冬のスキーも人気が低下し、立山のホテルや民宿などは営業不振に悩まされているようです。今はどの地方にいってもそんなことが起きているのでしょうね。

 

ウオーキングを終えて、重い足を引きずってホテルに帰り、スケッチの道具をもって、近くの比較的景色の良い場所でスケッチをしました。疲れていたので、また朝と同じSMサイズです。幸い夕方まで雨は降りませんでした。それにしても、静かな山麓です。こんなところで、3泊するのですが、自然のまっただ中で一人でのんびりスケッチをするという貴重な時間になりそうです。ところで、ホテルの温泉は最高でした。単純硫黄泉。筋肉痛に良いそうです。この素晴らしい湯は都会では味わえませんね。一人で露天風呂につかりながら、日本人に生まれた幸せをしみじみ感じました。


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