わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

赤レンガ 時代を語る 配水池(はいすいち) (岡山市半田山植物園 水彩スケッチ)

20139


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岡山市の北に位置する半田山植物園は、園内にある水道の配水池で有名です。近代水道百選に選ばれ、国登録有形文化財となっています。明治38年にできた赤レンガ造りの配水池はここに全部で3つあります。近くを流れる旭川から取水された水は浄水場に送られ、その後、いったんこの配水池に貯められます。ここに水を一時保管することによって、昼間と夜間の給水量を調節したり、また緊急時には水道水を備蓄する役割を果たします。

 

植物園は半田山という丘のような山の斜面にあり、配水池も川からはかなり距離もあり高さも高い場所にあります。ここまで大量の水をどうやって運んでいるのか、多分強力なポンプで運んでいるんでしょうが、私たちが普段気にかけないところで、大事な仕事が黙々と行われているわけですね。


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今日は、午後3時前にここを訪れました。日が暮れるまで23時間スケッチできるかな、と気軽な気持ちで来ましたが、来てみると午後4時半閉園と分かりました。「わあ、大変、とにかく急がなくちゃ」と、園内の石段を息を切らして登り、目的の配水池に来ました。今日は休日なのに、園内は閑散としていました。この公園も、他の公園と同じように、春のお花見のシーズンにはものすごい人出になるのですが、そのほかのシーズンは、入園者がぐっと減ります。それでも園内はきれいに手入れされています。入園者の多少にかかわらず、広い園内を草が生えないように管理するのは大変な労力でしょうね。これも私たちが知らないところで、黙々と作業が進められているわけです。

 
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さて、時間がないので、今日はベンチに座って、イーゼルも立てずにスケッチ開始。これは、私の中では「あまりやってはいけないこと」になっています。とにかくイーゼルを立てて、自分も立ってスケッチする。これが私の「基本形」と自分に強く言い聞かせていますが、今日は余り時間がないのと、あちこちのベンチが全部空いていたので、つい易きに流れてしまいました。

 

今日は、新しいアルシュ水彩紙(細目、31x41㎝、ブロック)を持ってきたので、心がはずみました。いつもと違う新しい紙を使うときにはうきうきします。これまでは、アルシュの水彩紙を使うときはいつも荒目でした。このアルシュの水彩紙は世界一との評判ですが、自分ではまだ、その良さがよく分かりません。これが分かるまでにあと何年ぐらいかかるんでしょう。それが分かるようになるのも楽しみです。水彩画をやっていると、本当に紙のことが好きになりますね。

 
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午後の秋の日が強く斜めから差して、木々の影が長く地面に伸びています。日なたと日陰のコントラストがきれいです。秋って、空気がさわやかで気持ちがいいですね。誰もいないベンチを占領して、涼しい風に吹かれ、しかし閉園時間を気にしながらの1時間半のスケッチでした。次はここでもっとゆっくりスケッチしたいものです。