わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

サケはもう 上って来たのと 人に問い (北海道 札幌市 真駒内川 水彩スケッチ

20139


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北海道大学 クラーク博士像


出張で札幌市に来ました。仕事の合間に、北海道大学のキャンパスや北海道大学植物園に行きました。ここにはこれまで何度か来たことがあります。北大のキャンパスは広々として大きな樹木が多く、アメリカ東部の大学のような雰囲気があります。このキャンパスにあこがれて北大を目指す受験生も多いようです。


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北海道大学キャンパス


観光客が多いのもこのキャンパスの特徴です。北大博物館の展示なども見事です。キャンパスの北に位置する札幌農学校2農場は国の重要文化財に指定されていて、農機具や家畜舎の展示が興味を引きます。北大を目指す高校生や、親子づれが、連休で沢山訪れていました。


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夕食は、サッポロビール園に行きました。札幌駅前のバスターミナルからバスで200円、10分の距離です。若い人と一緒だったので、ジンギスカンの食べ放題を注文しました。大きなビアホールで焼き肉を食べながらビールで乾杯。そのビールのおいしいこと。工場で出来たばかりのビールを味わえる幸せ。普段肉食を余りしない私なのですが、多分10年ぶりぐらいで、焼き肉を腹一杯食べてしまいました。ドイツのビアホールだと、みんなで歌を歌って大騒ぎなんでしょうが、ここのビアホールは、家族や友人、若いカップルが、それぞれテーブルを囲んで、静かに楽しそうに食事をしていました。サッポロビール園は、博物館や土産物売り場も充実していて、サッポロで人気のスポットです。海外の観光客もツアーなどで沢山来ていました。


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さて、今回はじめて、札幌冬季オリンピックスケートリンクのある真駒内に行ってみました。ここを選んだのは、石狩川をスケッチしたいなと思ったからです。ここには石狩川の支流の豊平川真駒内川が流れており、これらの川はサケの遡上観察で有名です。9月中旬なのに、今日の札幌は昼間の気温が30℃もあり、この季節にしてはちょっと異常な蒸し暑さです。札幌駅から地下鉄に乗って30分で終点の真駒内に着きました。駅の案内をみると、真駒内のオリンピック施設の近くに「豊平川さけ科学館」がありました。「あっ、ここに行こう」、と決めてバスをさがしたのですが、これが意外と手間取りました。駅前からバスが出ているのですが、駅の正面出口から見てかなり離れた左右二カ所にバスターミナルが分かれ、一体どちらに行けばオリンピック施設に行けるのか、よくわかりません。さらにバスの行先表示も複雑でした。時間がないので、仕方なくタクシーで「さけ科学館」に行きました。真駒内駅からタクシーに5分余り乗って目的地に着きました。普通なら、地下鉄の駅を降りるとすぐ目の前にオリンピック施設が広がっているのを期待するのですが、ここは駅からまた次の交通機関を使わなければ目的地に行けません。これはかなり不便です。駅の前にはオリンピック選手村が今は大きな道営団地になっているのですが、タクシーの運転手さんの話では、団地の周りには建築規制で商業施設が建てられず、人通りの少ない淋しい団地なんだそうです。こういうのって、何とかならないんですかね。

 

「さけ科学館」は素晴らしいです。入場無料。建物の中ではサケが年齢別に大きな水槽で泳いています。若い魚はぴちぴちしていてみんな元気です。大きくなり、やがて産卵期を迎えようとするサケは体のあちこちが傷ついて痛んでいるように見えました。生きているものは、みんな同じ運命ですね。生まれて、成長して、輝いて、子供を産んで、そして死ぬ。魚も昆虫も人、そして花も草もみんな同じです。

 

屋外にもサケのプールがありました。まず屋外でそのプールを覗き込んだのですが、一見すると大きな鯉が泳いでいるようです。でもよく見ると見事なサケ!「わあ!すごい!」と思わす歓声を上げてしまいました。サケをこんな間近で見るのは生まれて初めてです。「こんなのが上ってくるよ」と地元のおじさんが横で話してくれました。


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この「さけ科学館」の近くには真駒内川が流れています。いかにもサケが上って来そうな雰囲気の川です。川沿いに遊歩道が整備されていたので、ここを歩いてスケッチ場所をさがしました。丁度、川を上から眺められる橋があったので、その橋の上から川をスケッチしました。サケの遡上を助けるのでしょうか、あるいは遡上の観察用なのでしょうか、コンクリート製の階段状のものが川の中に設けられていて、川の水はその階段の横を流れていきます。スケッチをしていると、連休中でランニングをする人たちが次々と橋を渡っていきます。そのたびに橋が揺れます。この辺りは広い公園いなっていて、ジョギングをする人がとても多かったです。ゆれる橋の上で、立って、左手でスケッチブックとパレットを支えながらのスケッチは、あまり落ち着かなかったのですが、何とか1枚出来ました。サケが跳ねてる様子などが絵に入っていたらよかったのでしょうが、魚は見えませんでした。サケの遡上は9月下旬から10月中旬だそうで、残念ながら訪れた時期が少し早かったようです。

 

帰りは、バス停を見つけて、バスで真駒内駅へ。バス代200円。バスの便数が多くて助かりました。