わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

秋の日の 稲穂の光 空の青 (岡山県備前市 八塔寺 水彩スケッチ)

201211月 (20119月の風景スケッチより)


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 バススケッチ旅行で訪れた岡山県東部、備前市塔寺ふるさと村での水彩スケッチです。八塔寺は、奈良時代聖武天皇の命により創建された寺院で、八塔寺山のふもとに位置し、高野山のように山岳仏教で栄えました。もっとも盛んな時期には72もの僧坊があったと伝えられていますが、現在は、わずかの寺院があるだけです。この地域は、岡山県のふるさと村に指定されています。


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 当日は晴天に恵まれ、初秋の強い日差しが降り注いでいました。バスを降りると、朝からカメラを持った人たちが黄金色に輝く稲穂と点在するかやぶきの古い民家を写していました。私たちも早速、スケッチの場所さがしです。バススケッチの仲間の人達を見ていて思うのは、皆さんさっさと自分の描く場所を決めてしまう人が多いことです。せっかくのスケッチなのですから、歩いて、そしてまた歩いて、「ああ、ここしかない」という場所を探したほうがいいと思うのですが、年配の人が多いせいか、皆でかたまって短い時間で場所を決めてしまう傾向があります。ちょっともったいないかなあと思います。絵は、やはり構図もアングルも、もちろん描き方も、他の人と違わなければ面白くないですものね。他の人とは違う自分をいかにして表現できるか、というところが大事だと思います。
 
というわけで、偉そうなことを言っていますが、今回私が選んだのは、多くの人が敬遠した日の当たる田んぼのあぜ道でした。日が強く当たる場所は、プロの常識からすると、スケッチの場所としてはやめた方がいい場所なのでしょうね。しかし、私はどうしても好きな場所がここしかなかったので、アマチュア根性を発揮して、タオルを顔に巻いて、もちろん帽子をかぶって、強い秋の日差しの中をスケッチしました。

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収穫間近な稲穂が風にそよぐのを見ながら、時々トンボが飛ぶのを横目で追いながらの幸せいっぱいのスケッチでした。

かやぶきの民家は、現在実際に人が住んでおられるので、家の周りでは洗濯物が干されていたり、家の中からテレビの音が聞こえたり、子供の声がしたりしました。この辺りは、標高が結構あるので、冬は結構厳しい寒さだろうと思われますが、有名な閑谷学校や瀬戸内海の日生港が比較的近く、カメラを持った観光客やスケッチをする人が多く訪れる場所です。


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