わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

小学二年生に 絶賛されて 舞い上がり (広島県尾道市 水彩スケッチ)

2017年4月
 
木曜スケッチ会で尾道に来ました。今日のスケッチ会は、会が始まって以来初めての遠出でした。参加者が果たしてどのぐらいいるのか、内心かなり心配でしたが、集合場所のJR尾道駅に来てみると全部で17名。普通電車で岡山から片道1時間半~2時間近くもかかるのに、皆さんよく来てくださいました。とにかく感謝です。今日はスケッチポイント満載の尾道なので、とにかく自分の気に入ったポイントを自由に思い切り描こうということになりました。それで、いつもやっているお昼過ぎに一旦集合しての講評会は今回やめにして、来月再度尾道を描いた時にまとめて講評することにしました。

イメージ 2


私はJR尾道駅前からすぐ目の前に広がる尾道水道を描きました。駅前の海岸沿いにはとても気持ちのいい木道の遊歩道が整備されているのですが、その遊歩道と尾道水道F6の見開きで描きました。木道を吹き通る海風はとても爽やかで、空は快晴とはいかなかったのですが、今日は比較的あたたかな一日でした。遊歩道では外国人観光客を含めて多くの人がゆったり散歩したり、ベンチに座ったりして春の一日を楽しんでいました。


イメージ 3

 
イーゼルを立ててスケッチブックを見開きで広げ、下書きを6B鉛筆(今日はいつもの2Bから6Bにしてみました)で快調に進めていると、小学校低学年の子供達が先生に連れられてやってきました。皆元気で、この海沿いの木の板で出来た遊歩道を音を立てて走って来ます。途中で、スケッチをしている私を見つけて取り囲んでくれました。「上手!」「わあー、うまい」と可愛い小学生から口々にほめられて、私も舞い上がってしまいました。「ありがとう!」「ありがとう!」と感謝の言葉を連発。「何年生?」と聞いたら、可愛い女の子が「2年生です」と大きな声で笑顔で答えてくれました。子どもたちの個性は早くもこの時期から分かれているようで、絵の前をそのまま通り過ぎていく子もいれば、じっとしばらく絵をみて何か言いたそうにしている子もいます。じっと見ている男の子に「絵は好き?」と聞いたら、「はい、大好きです」と返事が返ってきました。こんな子どもたちが自分の好きな事を自由にやって能力を伸ばせる教育が大事なんですね。算数、国語、理科、社会、そして最近は英語の勉強も確かに大事だけど、子供の頃から夜遅くまで塾に行って苦しむような教育が全てではないはずです。勉強の好きな子には勉強させたらいい。しかし、全員がそうある必要はない。人間、好きなことなら喜んで努力して、その結果大きな力がつくのですが、そうでないことで努力を強いられるとただ苦しいだけです。勉強ができない子でも暖かく見守り、すくい上げてくれる、そんな寛容でふところの広い、多様な価値を認める社会であって欲しい。


イメージ 4

 

そんなことを考えながらのスケッチ。約3時間。今日はこの小学生以外にも絵を見てくださる人がとても多くて、絵の技術的なことや地域のことなどいろいろな会話をしながらの楽しいスケッチでした。



イメージ 1

 
ラングトン水彩紙 中目 F6 見開き
ぺんてる筆ペン(青墨)
ウインザー&ニュートン固形水彩絵の具 
所要時間:3時間