わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

「わたしの水彩スケッチ日本紀行3」の原稿が出来ました

2015年11月8日
 
自費出版の本(第三巻)の原稿 約220ページが、今日ようやく出来ました。これまでと違い、文章の推敲(すいこう)にかなり時間をかけました。
 
第一巻の原稿を作った一昨年の秋には、その年が退職前の現役最後の年であったこともあり、いろいろ忙しくて、とにかくそれまで書きためたブログの文章をそのままつなぎあわせて何とか原稿にしました。幸い、出版社であるリーブル出版の編集者の方の助けがあって、結果として私が予想した以上のよい出来の本になりました。本の作り、例えば本のサイズ、表紙の絵、本に触った時の手触り、紙の質、そしてもちろん本の中身、どれをとっても出版社の経験と力がこもっていると感じました。
 

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昨年秋の第二巻の原稿作りの時には、時間的ゆとりがあり、また第一巻を無事発刊できた自信もあって、「行け行け」ムードで文章を書きました。絵の方も、やっと油がのりかけたかなという感じがして、これもどんどん描きました。



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しかし、本をつくる作業の際に、形式的なことでいろいろと出版の編集の方からコメントを頂き、自分の文章が必ずしも自分が考えているほど完璧ではないことに気付きました。特に、パソコンを使ってワープロソフトで文章を書いていると、そのソフトが勝手にうまく漢字変換をやってくれますので、私は頭に浮かぶ文章をそのままどんどんパソコンに打ち込んでいました。しかし、私の書いた文章の中には、固有名詞を中心にして普通の読者が普段使わない難しい漢字も多数あることも分かりました。私の本の読者は多分高齢者から小学生までいると思います(私は小中学校の図書室にも本を寄贈していますので)。そうなると難しい漢字にはルビをふるか、ひらがなにしなければなりません。例えば「雛祭り」、「丁寧」、「綺麗」、「雨に濡れる」などです。確かに普段、私自身が手書きではそんな難しい漢字はとても書けません。その時の編集者の指摘は、出来れば「朝日新聞の用語の手引」に従って漢字を使って欲しい、ということでした。



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それで今回はその「朝日新聞の用語の手引」を購入し、私の好きな国語辞典である三省堂の「新明解国語辞典」と一緒に使って、漢字の使用について調べながら、ブログに掲載した文章を校正しました。これはある程度時間がかかりましたが、結構面白い作業でもありました。「朝日新聞の用語の手引」は暇な時に開くとなかなか面白い本です。人に読んでもらう文章を書く時には、やはりいろいろと心配りがいることを再認識させられます。



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そしていつも使う「新明解国語辞典」は、あの赤瀬川原平さんの「新解さんの謎」(文春文庫)を読んで以来、手放せなくなってしまいました。実際、それまで使っていた「岩波国語辞典」や「広辞苑」にあっさりサヨナラをし、「新解さん」を第4版、第5版、第6版と買い続けました。赤瀬川さんが激賞したこの「新解」さん、以前の版ほどのユニークさは今の新しい版には無いと言う人もいますが、私はやはり今でもこの辞書が好きです。



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明日は水彩画の原画(約50枚)とともに、この原稿を出版社に送り出します。