わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

世の中の 平安祈る 観音像

2015年 9月12日
 

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今朝は東京で震度5弱の地震。昨日・一昨日は大雨による栃木県鬼怒川の防波堤決壊による洪水。こう立て続けに悪いことが起きると、普段は信仰心のない人間でも「神様・仏様」と祈らずにはいられない気持ちになりますね。今日はいつも部屋の机の前の壁に掛けている昔描いた日本画の「観音像」をしばらくぶりにゆっくり眺めて見ました。琵琶湖の湖北地方にある渡岸寺のお堂の中に美しい十一面観音があります。数年前、この観音像を拝観するために北陸本線の電車に乗り、高月駅で下車し、貸し自転車で渡岸寺にでかけたことがあります。暑い夏の日でしたが、見せていただいた観音像の美しさに感動し、帰宅後、日本画で自分のイメージで十一面観音を描いてみました。観音様は男性でもない女性でもない中性なのですが、お顔の美しさ、体つきのふくよかさ、そして肩に流れる髪の美しさは、明らかに女性を思わせます。


 
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昔の日本では地震津波、台風、洪水などの天災に襲われると、仏像や観音像に向かってひたすらお祈りして世の中の平安を願ったのでしょうね。現在でもこういう思いで絵を描いている人は多分沢山いると思います。戦争中の従軍画家が描いた「戦争」の絵の中にも、反戦の気持ちがにじんだものがあります。単に「きれいだから」「美しいから」というだけで花や風景や人物を描くのもそれはそれで楽しくていいのですが、絵と社会とのつながりを考える時、絵を描くことによって何か自分の目的に向かっていく、という姿勢も大事かもしれません。これは人それぞれなので何とも言えませんが………。みなさん、毎日どんな思いで絵を描いておられるのか、聞いてみたい気がします。

 

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