わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

金モクセイと銀モクセイ (モクセイ科)      (水彩スケッチ)

201310



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銀モクセイの木


金モクセイと銀モクセイ(別名モクセイ) は、いわば花木の中のきんさん・ぎんさんです。よく似た木で、花の色が違うだけで、花が無い時期にはどちらがどちらかよく分からないぐらい、木の雰囲気が似ています。「木の姉妹」という感じがぴったりです。瀬戸内地方では、10月になると金モクセイの黄色い小さな花が香りだします。これが本当に10月の第1・2週にぴったり合わせて咲きはじめます。そして、金モクセイの花が盛りをすぎたかな、と思う頃に、銀モクセイの白い花が咲きます。どちらもその強い芳香を周囲に放ち、秋の訪れを告げてくれます。ただ、今年は花の時期が1週間ほど遅れました。多分、今年の夏の暑さのために、開花のリズムが狂ったのかと思います。


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銀モクセイの花


金モクセイも銀モクセイも、中国原産で、江戸時代に日本に来ました。日本にある木は雄花しかつけないそうです。中国から雌花をつける木、つまり雌の木を持ってくるのは簡単なので、普通に交配できそうな気がしますが、植物は港や空港で厳しい検疫があって、持ち込みが出来ないのかもしれません。それにしても、なぜ、日本の木はすべて雄花しかつけない、つまり雄の木ばかりなのか、不思議です。昔からそうだったとすると、何か特別の理由がありそうです。小さな花の中を見ると、確かにおしべだけがあり、めしべがありません。そう言う意味では、金モクセイと銀モクセイは、「木の姉妹」ではなく、「木の兄弟」ですね。あと、金モクセイと銀モクセイを見分けるには、葉のふちのギザギザ(鋸歯)の有り無しを見ればよい、と植物図鑑に書いてありました。金モクセイの葉にはギザギザが無く、銀モクセイにはあります(よく見ると例外もあります)。今なら、もう少し、この花木の兄弟の花の香りを楽しめますね。この花がおわると、いよいよ朝晩が冷える季節になります。


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花が終わった金モクセイ


この文章を書いた翌日に、私は風邪をひいてしまいました。早目に病院に行き、何とかひどくならずに済んでいます。やはり、金モクセイ、銀モクセイの花は、季節の変わり目を告げる花のようです。


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