赤だいだい 黄緑きいろ 山覆う (岡山県真庭市 蒜山(ひるぜん)高原 水彩スケッチ)
2012年11月
バススケッチで岡山県の県北、蒜山(ひるぜん)高原に来ました。紅葉が見事で、ぐるりと360度、赤や黄色に染まった鳥取県の大山や蒜山の山々が眺められます。鬼女台(きめんだい)展望所でバスを降りて、まず、紅葉で埋まった山々を見て、その美しさにため息。そして、すぐにスケッチ開始です。
今日は3時間半のスケッチ時間があると聞いて、充分に絵具をつけて納得のいく水彩画にしたいなあ、と思いつつ描き始めました。最初は山の稜線を丁寧に描くことに集中し、だいたいラインが出来て、さあ、これから色を塗ろうというときに、やや困ったことに気が付きました。今日の天候は朝の内は暖かな晴れ、昼前から曇り、そして夕方バススケッチが終わるころには、ポツリポツリと雨が降り始めました。天候が大きく変化するので、雲の動きもあり、目の前に広がる広大な山の風景の色調も明るくなったり暗くなったり、どんどん変わるのです。風景画の難しい所は光の具合が刻々変化するところ、とよく言われますが、今日はその極端な場合かもしれません。この雨のあとは強い寒波が来る、と今日のニュースで言っていました。
そして、今日バススケッチの参加者を一番悩ませたのが、やはり山の寒さでした。標高が約900メートルあるので、気温が摂氏7~8度。じっと立ってスケッチしていると寒さがじわじわやって来ます。それに午後から風が出始めたせいで、体感温度は摂氏5度位に。年配の女性が多いバススケッチなので、まず、女性陣から「早く終わって帰ろう」コールが出始めました。こんな時、バスの添乗員さんや、絵の指導をして下さる先生は、全員のことに細かく気を使って実に大変です。私は、寒さを予想して、この冬初めて、長ズボン下に長袖シャツ、ダウンのベスト、カーディガン、登山用の防寒上着、手袋、厚手の靴下2枚など着込んできたので、全く寒さは感じませんでした。おまけに今日は携帯カイロをシャツの背中に着けたので、背中がずっとポカポカ。普段、携帯カイロは年寄臭くて使わないのですが、今日はその威力がよく分かりました。これからの季節、野外スケッチに行かれる方、是非持って行ってください。それとタオル。今日はマフラーを持っていくのを忘れたので、急遽、コンビニでタオルを買って、これを首に巻いていましたが、夏の汗ふきや、日よけに必要なだけでなく、冬の防寒や、寒くて出てきた鼻水をちょっと拭ったり、くしゃみを抑えたりするのに最適です。ついでに、手袋は、最近分かったのですが、コンビニで売っている黒い安い薄手の手袋が、防寒もちゃんとできて、しかも指が自由に動いて、水彩スケッチには最適です。是非、試してください。
今日の昼食は蒜山高原センターで「ひるぜん焼きそば」。B級グルメで最近有名になっています。焼きそばのタレがいい味でしたね。しかし、中に入っていた鶏肉はちょっとかたかったなあ。そのほかは、一緒についたご飯が、新米で美味しかったです。今日は、大きなグループで大食堂で食べたので、多分、「ひるぜん焼きそば」は、ご飯のおかずにちょっとついた簡単なものだったと思います。いつか、本物をたっぷり食べてみたいものです。