わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

小雨の中、岡山県総社市 備中国分寺五重塔 をスケッチしました

20126

 

岡山県南部、総社市備中国分寺五重塔(国指定重要文化財)に行きました。この辺りはのどかな田園風景が広がり、そのすばらしい景観が多くの写真愛好家やスケッチ好きの人たちを引き付けています。毎年、4月の終わりから5月の初めにかけては、五重塔周辺の広大な田んぼ全体がピンクのレンゲの花でおおわれ、見事な風景が広がります。


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今日は、残念ながら、朝からしとしと雨。しかし、6月の新緑が雨に煙るのをゆっくり眺めながら、人影の少ない場所でスケッチできるのも、またうれしいものです。日本画家の平山郁夫さんがスケッチされたという記念碑(プレート)がある場所で、五重塔をほぼ正面にみてスケッチを始めました。しかし、何しろ傘をさしながらのスケッチですので、雨がスケッチブックを濡らし、筆(私は線描きに筆ペンを使っています)の墨が思うように画面にのりません。悪戦苦闘の結果、何とか下書きも終わり、絵具での彩色もできました。雨が時々止んでくれて、助かりました。雨粒が画面に落ちて、それをタオルでぬぐった跡が、かえって今日の天気の感じをよく出してくれているかもしれません。


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帰りに、近くの造り酒屋で土産に地酒の小瓶を買いました。その古い酒屋の玄関の戸を「ずずっ」と開けると、実に趣のある空間が私を迎えてくれました。「おたくのお店、すばらしいですね!」。お店の奥さん、「この建物は築200年を超えてるんですよ。旧山陽道に面していて、近くにはこんな古い家がたくさんあります」。また、この国分寺付近は人工照明が全く無いので、夜空の星の輝きが見事なんだそうです。「今日のような雨が上がった後は、空気が澄み渡って、本当にきれいなんですよ」。「朝と夕方が特別きれいです」。いいなあ! 次に来たときには、この古い酒屋と醸造場を一緒に描きたいなあ、と思いつつ、帰路につきました。



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