里の秋
2022年10月29日
「桜葉の色増す朝や里の秋」
俳句を詠みはじめて、季節の移ろいにとても敏感になっています。1週間前に詠んでノートに書き留めておいた句が、もう1週間後は時期を逸しているという経験がしょっちゅうです。鳥、蛙、蝉やトンボなどの昆虫、植物の花などはあっという間に命を終えるか、どこかに移動するか、とにかく私達の目の前から姿を消します。なので、出会った瞬間に句を詠まないと、あとでもう一回出会った時にしっかり詠もうなんて思っていると手遅れになります。命の移ろいの早さ、命のはかなさを毎日敏感に感じることができて、俳句を始めてよかったと思います。
俳句は短い日記のような気がします。自然の移ろいを詠んだり、季語にのせて自分の感情を詠んだり、その日の出来事を詠んだりと、多様な詠み方ができます。若い人の俳句をみると、季語はありますが、「や」とか「かな」とか「けり」のような切れ字にはあまりこだわっていないようですし、自由に5・7・5を操っているようで羨ましくもあります。
そしてTwitter上の俳句記事や俳句雑誌の投稿作品をみせていだたくことで、大いに刺激を受けます。一度も話したこともない人なのに、投句された過去の作品を順にみていくと、不思議とその人物像が想像できるようになるのも面白いです。
俳句の練習に「俳句ポスト356」というサイトに投句しています。まだ始めて4回目です。最初の2回で初級の優秀句に選ばれたので、3回目からは中級以上に挑戦していますが2連敗。よってまた初級に戻ることを決意しました。中級以上の最優秀句の人の履歴を調べると、初級で50回以上入選を重ねた上で中級へ移っている人が多いのを知りました。これにはびっくり。初級で2回ぐらい入選したからといって調子に乗ってはいけない、と大いに反省。気持ちを切り替えてこつこつ初級50回入選を目指すことにしました。
あとはできれば自分のスタイルをもちたい。やや古典的かもしれませんが、自然の移ろいを詠み続けたいとおもっています。