わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

葛の花

2022年9月23日

 

「廃屋や紫散らす葛の花」

 

今日の季語は「葛の花」。あちこちに旺盛に広がる葛。その葛に花が咲いています。葛の葉は元気が良すぎてうっとうしい感じがありますが、花はほっとする美しさ。ちょっと葛の葉には似合わないよいな可憐な花です。秋の七草の一つです。

 

散歩道で見かけるのは文字通りの廃屋ではありません。ぶどうのハウスがいくつも使われなくなって放置されています。その屋根を葛が覆っています。最近の農家は高齢化が進んで、使わなくなったぶどうハウスの撤去が進んでいません。廃屋になったぶどうハウスは景観を損ねるし、何とかすればいいのにと思うのですが、多分撤去には相当の費用がかかるのでしょう。

 

「葛の花」を季語にした句は非常に多いです。その中から一つ。

 

「今落ちしばかりの葛は紅きかな」    立子

 

葛の花をよく観察しています。紫に見えた花。落ちた花をよく見ると紅かったという句。花の見る角度で色が変わって見える葛の花。もう一度じっくり眺めてみたいと思います。