豪雨
2021年7月12日
昨晩は日付が変わる頃に突然の激しい雷鳴で起こされました。屋根や窓に打ちつける雨の音は、ちょっと今まで聞いたことのないような激しさで、怖くなりました。しかし、明け方には何も無かったかのように曇り空の所々に青空が見えたので、いつもの散歩へ出かけました。散歩道から遠くの空を見ると、積乱雲のような雲が湧き上がって見えました。この梅雨後期の7月に、あのような積乱雲が次々に発達すると、その下では集中豪雨になるのだと分かりました。
空が曇っていて、なんとか外へ出られたのは午前9時くらいまでで、それ以降は再び雨となり、正午ごろにはまた雷鳴が聞こえました。その後はずっと雨が強くなったり弱くなったりしながら降り続いています。3年前の7月の西日本豪雨災害では、私の住む岡山市も甚大な被害を受けました。今住んでいるところは低い山の尾根伝いに開発された団地です。もう30年以上住んでいて、地盤は安定しているので少々の雨が降っても大丈夫と信じ切っていましたが、3年前の豪雨の時にはこの団地の周辺部の斜面の何箇所かで土砂崩れが起き、想定外のことでびっくりしました。
しかし、3年前の豪雨で一番驚いたのは、大雨でこの付近のあちこちにある農業用溜池があふれ、堤が決壊しそうになった時です。この時は関係する地域(近所)に緊急の避難指示が出ました。団地がある山の谷筋には昔からの農家が多くあり、稲作や桃・ぶどうの栽培をしています。水田の灌漑には、農家よりかなり高い位置にある人工の大小の溜池の水を利用しています。もし、大雨でこの池の水が溢れ、堤がくずれた場合は、池に貯まった大量の水が谷沿いに下の集落にまで勢いよく流れ出て、大惨事になります。前回は決壊寸前のところで持ちこたえました。
この時は、岡山県と広島県でこのような農業溜池の危険箇所が多数あることがわかり、国土交通省が緊急の調査に入りました。その後、どのような対策がとられたのかは知りませんが、大雨になるとそれが一番気になります。
それと、3年前の大雨の時には、団地の坂を降りた辺りから広範囲に水浸しになっていて、道路が水没し買い物にも行けなかったのを思い出しました。自分の住んでいる山の上は大雨の直接の被害は受けていなくても、生活のために必要なスーパーや病院や学校がある山を降りた平野部が水没していたのでは、話になりません。岡山市の市域のかなりの部分は、その昔は海だったところで、干拓によって土地を広げてきた歴史があります。地名にその名残をとどめています(楢津、津島、津高、平津、吉備津など、津がつく地名が多い)。地面を掘ると、弥生時代に使った丸木舟などが出土し、昔はこの辺りが海岸に近い場所だったことを示しています。
この雨が終わるといよいよ梅雨明けでしょう。暑い夏。東京オリンピックも始まります。コロナ禍とオリンピック。若い年代へのワクチン接種がまだ進まない状況でのオリンピック開催は心配です。