わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

補聴器

2021年4月3日

 

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ヤマブキ

 

今日は午前中に母を耳鼻科に連れて行きました。母(96歳、要介護1)は月1度のペースで、耳掃除・治療と、いつも使っている補聴器・集音器の点検とメンテナンスに近くの耳鼻科に行きます。母は両耳ともほとんど全く聞こえません。日常生活では補聴器と集音器(2つ持っています)に頼っていますが、このどちらもしばしば不調に。高価なものなのに、どうしてこんなに故障が多いのか、実に不思議です。新聞広告で補聴器の宣伝をよく見かけますが、世の中の高齢者には、難聴で困っている人、また補聴器に不満を持っている人が非常に多いのではないでしょうか。私自身は高齢ですが、幸いまだ耳はよく聞こえます。しかし、この先突然難聴になることもあると思うので油断できません。明日は我が身、と思いながら母のそばで治療を見ています。

 

付き添いで病院に行くと、自分自身が患者ではないので、医者のやる気や能力や病院の設備などかなり落ち着いて客観視できる気がします。母は、今は耳鼻科、眼科、内科に月に合計4回ぐらい行くので(2月と3月は耳の病気で特別多くなりました)、これに全部付き添います。今は新型コロナ流行下なので病院に行くのは本当は嫌なのですが、これはやむを得ません。なるべく人の少ない曜日と時間帯をねらって行きます。患者さんが多い時は外で車で待機します。年寄り一人ではこの辺りの安全の判断はできません。

 

ところで今日は病院にいる時に、補聴器は英語で何というのだろう、と気になりました。すぐに英語が出てきません。帰宅して和英辞典(The Wisdom Japanese-English Dictionary、三省堂)を見たら、a hearing aid だとわかりました。Hearing が聴力、aid が助けや補助器具という意味です。

ちなみに耳鼻咽喉科は otolaryngology。これは難しくてとても憶えられません。もっと簡単には an ear, nose, and throat doctor (略 an ENT doctor) というのだそうです。これならだいぶ分かりやすいです。その他、耳についてよく使いそうな英単語をみると、earache 耳痛、eardrop 点耳薬、eardrum 鼓膜、ear infection 耳の感染症(中耳炎)、が辞書に出ていました。この際、ついでだから憶えておこうと思います。

 

キャベツとひき肉のオイスタートマト炒め

2021年4月2日

 

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スーパーに春キャベツが並んでいます。NHKテキスト『きょうの料理ビギナーズ』(2021年4月号)は春野菜を使った「野菜たっぷり、肉ちょっとのレシピ」の特集です。その中から、今日はキャベツとひき肉のオイスタートマト炒めを作ってみました。

 

yaswatercolor.hatenablog.com

 

 

キャベツは外側の硬いゴワゴワした葉を除き、中の柔らかい葉を使います。葉の芯を除き、4cm四方に切ります。トマトはくし形に切ります。

 

フライパンにごま油を入れて中火で熱し、豚ひき肉をいれて炒めます。次にキャベツを入れてふたをして1分間蒸し焼きにします。キャベツの量が多かったので大丈夫かなと心配しましたが、たった1分でほぼしんなりしていました。

 

次に、オイスターソース、しょうゆ、砂糖、酢、こしょう少々を加え、トマトも加えて全体をさっと炒めます。最後にごま油小さじ1を回しかけて出来上がり。

 

キャベツのグリーンとトマトの赤がきれいで、食欲をそそります。食べてみるととても美味しい。酢の酸っぱさがきいて、いい味でした。

 

作りやすさ★★★

栄養価★★★

美味しさ★★★

材料費★★★

 

4月1日はエイプリルフールの日

2021年4月1日

 

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新年度になりました。とても暖かい日です。最高気温21℃。室内の気温を見たら午後3時に25℃になっていました。桜は満開。わが家の玄関先のチューリップも開花しました。今年は、毎年園芸店で買う赤い花の球根が売り切れで、全部黄色の花になりました。これもかわいいです。

 

4月1日はエイプリルフール。英語では当然 April Fool’s Day と書くと思って辞書を見たら、必ずしもそうではないことが判明。私にとっては新発見です。

 

アメリカ英語では fool を複数形にしてその所有を表すアポストロフィーをつけ、イギリス英語では fool を単数形にしてその所有を表すアポストロフィーをつけます。日本の英語辞典はアメリカ英語優先で説明しています。

 

例えば東京書籍の Advanced Favorite English-Japanese Dictionary では

April Fools’[Fool’s] Day  エイプリルフール、万愚節(4月1日、この日の午前中はうそをついたり人をかついでもよいとされている)(All Fools’ Day)。  (米英の両方を併記)

 

研究社の Luminous English-Japanese Dictionary では、

April Fools’ Day エイプリルフール。4月ばかの日。万愚節 (All Fools’ Day)《4月1日;罪のないうそを言うことが許されている》  (アメリカ英語優先)

 

Longman社(米)のLongman English-Japanse Dictionrayでは、

April Fools’ Day  エイプリルフールの日、4月ばかの日(4月1日)。

  (アメリカ英語)

 

一方、Oxford(英)のOxford Advanced Learner’s Dictionary では、

April Fool’s Day or All Fools’ Day.  (イギリス英語)

 

ちなみに British Council  ( 英国文化協会) のホームページを見ると、やっぱりイギリス式に April Fool’s Day  となっていて、「うそをついてもいいのは正午まで、それ以降はうそをつかないでね」と書いてありました(私はこれまで4月1日は1日中うそをついてもいいと思っていました・・・!)。

 

以上、どうでもいい些細なことですが、アメリカとイギリスの英語表現の違いが分かりました。

 

こんな本読んだことありますか? 『ルポ 貧困女子』(飯島裕子著、岩波新書)

2021年3月31日

 

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この本、2日ほど前に一気に読みました。読んだ後、そのインパクトの大きさに、しばらく考え込んでしまいました。我が日本って、いつの間にこんなに苦しみをためこんだ国民だらけになってしまったんだろう・・・。事実を知って驚き、気持ちが少し沈みました。著者は16歳から47歳までの47人のシングル女性にインタビューし、その内容を具体的に紹介しながら、問題を丁寧に分析していきます。

 

「序章 女性の貧困とは?」の文頭で、いきなり我が国のシングル女性の貧困問題の現実が突きつけられます。(以下引用)

 

「貧困女子の登場!?  2011年12月、『朝日新聞』の一面トップに「単身女性、3人に1人が貧困」という記事が掲載された。これは国立社会保障・人口問題研究所が2007年の「国民生活基礎調査」をもとに相対的貧困率を計測したもので、20歳から64歳までの単身女性の32%が国民一人あたりの可処分所得の半分未満(2007年では114万円未満)であるという。

 65歳以上の高齢女性及び母子世帯の貧困率はさらに深刻で、いずれも貧困率が50%に達しているが、この記事が出た後、にわかに注目されたのは、20代、30代の若年シングル女性だった。」

 

しかし、その後、何度かこの問題は取り上げられてきたものの、継続して注目が集まることはなく、今日に至っています。

本書では、シングル女性の抱える問題を、インタビューした女性たちの語りを中心に紹介していきます。インタビューの内容がそれぞれ具体的で切実な問題を含んでいるので、問題の実態がよく分かります。

 

  • 家族という危ういセーフネット
  • 家事手伝いに潜む闇
  • 正社員でも厳しい
  • 非正規という負の連鎖
  • 結婚・出産プレッシャー
  • 女性の分断

終章 一筋の光を求めて

 

それぞれの章で語られるシングル女性の生活がリアリティをもって迫ってきます。シングル女性が生きづらい社会。女性が活躍しにくい社会。どうすれば解決できるのだろうか。いろいろ考えてしまいます。現在の日本では、政治にこうした問題をかかえる女性の声を反映させることが難しいのは事実です。

 

今日(3月31日)のNHKのNEWSWEB(ニュースウエブ)の記事「世界各地の男女格差 日本は156か国中120位」も、前から言われていることなのに全然改善の方向が見えない男女差別の実際を数字で示しています。日本は女性の政治参加(147位)と経済での活躍の分野(117位)で評価がとても低いのです。これに関連して、国連が3月19日に発表した「世界幸福度ランキング」では1位フィンランド、2位デンマーク、3位スイス。日本は56位です。この順位は男女格差の順位とかなり似ており、女性が活躍する北欧諸国では国民の幸福度が高いように見えます。

 

例えば、北欧のスウエーデンでは税金がとても高い代わりに、子供の教育費は大学卒業まで無料だと聞きました。また仕事がなくても国民の最低生活はある程度保証されているとも聞きました。最近、日本の国会でも全国民の最低生活保障の必要性を述べる議員が何人か出てきていますが、これは考えてみる価値が十分あるのではないでしょうか。北欧諸国がそれを行って、国民がこんなに高い幸福度を示しているのですから。

 

日本の国全体で動き出すのが無理なら、それぞれの地方や地域で、独自のセイフティネット(こども食堂もその一つ)を作って、貧困に苦しむ人を援助することも大事でしょう。菅首相は「まず自助、次に公助」と言っていますが、自分で努力してもどうにもならない人が増えている現在、公助の仕組みをもっと整えて行くのはとても大事に思えます。今は何とか生活できていても、いつどんなことで生活が破綻するか、誰にもわからない時代です。まして新型コロナの流行で先は全く見えない。若者も高齢者も女性も男性も、政治家に全て任せっきりにするのではなく、何かアクションを起こす必要があると感じました。

 

 

 

桃畑

2021年3月30日

 

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大陸からの黄砂で空が霞んでいます。空が薄曇りと黄砂でボオーっとしているのに対して、地上は明るいピンク色でおおわれています。町内の公園や道端の桜がほぼ満開。そして近くの桃畑の桃の花も満開。桃農家はこれから受粉作業が始まります。ぶどうのハウスもあちこちにあって、こちらの世話も大変です。

この辺りでは、農家の高齢化でぶどうの世話ができなくなり、荒れたまま放置されているハウスが目立ちます。

 

今日は午後から短時間、スケッチしました。小中学生は春休みで、公園で友達と遊んだり、自転車に乗ったり楽しそうです。新型コロナ大作で皆マスクをしているからいいけれど、黄砂がひどい時は、あまり外出しないほうがいいかもしれません。岡山県は今日の新型コロナ感染者が25人。数日前は感染者が久しぶりにゼロで喜んでいたのですが、やっぱりこれは第4波のはじまりでしょうか・・・。いつまでも続きますね。

 

今日のスケッチ

ウオーターフォード水彩紙 ホワイト 中目 F4

筆ペンとシュミンケ固形水彩絵の具

所要時間:1時間30分

 

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酢じゃこ + 春キャベツのベーコン炒め

2021年3月29日

 

暖かい一日。風に乗って中国から黄砂が飛んできているようです。岡山ではそれほどひどくはありません。近所の桜はこの陽気で満開となりました。

 

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今日のお昼は、ごはんのふりかけとして酢じゃこ、おかずの一品として春キャベツのベーコン炒めを作りました。ふりかけはNHKテキスト『きょうの料理ビギナーズ』2021年2月号を参考にしました。

 

yaswatercolor.hatenablog.com

 

 

酢じゃこは簡単です。ちりめんじゃことしょうがのせん切りを準備し、そこに酢、砂糖、塩少々を加えて、冷蔵庫に1時間ほどおいて出来上がり。味はそこそこでした。

 

春キャベツは食べやすい大きさに切ります。フライパンに少量のごま油を入れ、刻んだベーコンを中火で炒めます。そこに春キャベツを入れて、軽めに炒めます。最後に塩コショウをして出来上がり。これは新鮮で柔らかいキャベツで食べさせる一品です。

 

忙しい時にはこんな簡単な「手抜き」料理で間に合わせます。これに、野菜たっぷりの味噌汁がつくので、全体としてはこれでも大丈夫でしょう。

 

作りやすさ★★★

栄養価★★★

美味しさ★★

材料費★★★

こんな本読んだことありますか? 『舟を編む』(三浦しをん著、光文社)

2021年3月28日

 

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世の中の辞書好きの人におすすめの一冊です。辞書の編集に人生をかける人々を描いて、2012年第9回本屋大賞第1位に輝きました。

 

この本は、出版当時の評判ですぐに買って読み、辞書好きだったせいもあってすぐに物語に引き込まれました。読みながら、登場人物と一緒に辞書の編集の現場に立っているような、そんな臨場感を味わいました。あれからもう10年の年月が過ぎて、ストーリーの細かい内容は忘れてしまっていましたが、また再びあの爽やかな感動に浸りたいと、今回もう一度読んでみました。

 

私の現役時代の仕事は、特に50歳代からはデスクワークが多かったので、辞書にはずいぶんお世話になりました。退職した今も辞書は離せません。このブログの文章を書くときにも、三省堂の『新明解国語辞典』の第6版が机の上にありますし、岩波書店の『広辞苑』第7版もすぐ手の届く場所にあります。手っ取り早くインターネット辞書も使います。これらの辞書は、それぞれの出版社の辞書編集部で膨大な時間と労力をかけてつくられているのは間違いないのですが、普段はそんなことに気をかける時間がありません。しかし、何かの折にふと辞書の序文やあとがきを読むことがあると、控えめな記述の中に、辞書作成に関わった人々の熱い思いが込められていることに気がつきます。そんな辞書編集者の姿を読者に見せてくれるのが、この三浦しをんさんの本です。

 

今回も一気に読みました。登場人物の努力と、その努力が報われた後の栄光を描くのがこの作者の作風でしょうか。以前に読んだ『風が強く吹いている』でも箱根駅伝に参加する大学チームの努力と栄光を描いていて感動しましたが(以来、箱根駅伝を見る目が変わりました)、今回の本書再読後も、とても爽やかな幸せな気持ちになりました。やはり努力はいいな・・・と感じさせられます。現実にはない作り話なのですが、これを読んで幸せな気分になり、自分も努力したいなあと思う。いくつになっても、たとえ私のような高齢者でもまだまだ努力はいるなあと思わせてくれる。小説の力はすごいですね。